わが家は3人家族なんです。
私と奥さん、それから大学生の息子が一人います。
三人とも冬はスノーボードが好きなので、アチコチの雪山へ遊びに行っていました。
大阪からなので、それほど遠くまでは行けませんが、長野、岐阜、新潟あたりによく行ってましたねぇ。
ところが今年の冬は全国的に強烈な雪不足と、急速に感染拡大した新型コロナウイルスのために、スノーボードにも行けず仕舞いでした。
わが家同様、自宅で悶々とされている方もたくさんおられると思います。
また以前は、毎年冬から春にかけて、よく釣りに出かけていました。
しかし、もうかれこれ10年以上はご無沙汰なので、すでに趣味とは言えませんね。
もう海のニオイも忘れそうになっています。
大半の方は、海に行かれたことがあると思いますが、海のニオイってありますよねぇ?
潮の香りともいいますか。
磯のニオイっていうのかなぁ?
あのニオイって何なのでしょう。
海にニオイはあるんでしょうか?
それとも風のニオイなんでしょうか?
調べてみるとニオイの素がわかりました。
海のニオイの素、それはプランクトンの死骸でした。
海のニオイはプランクトンが作るジメチルスルフィドによるもの。
これを解説していきます。
なぞかけです。
プランクトンとかけまして、外車に乗っている人、とときます。その心は・・
なぞかけの答えは一番下にあります。👇
目次
✅プランクトンとは
水中や水面を浮遊していて、流れにまかせたままの水生生物なんです。
プランクトンには2種類あります。
①ケイ藻などの植物プランクトン
②ミジンコなどの動物プランクトン
大きさはミクロン単位のものから、クラゲのようなものまであるんです。
魚介類のエサとしても重要ですね。
そして、その量的、質的変化は水質管理の基準として役立っています。
✅プランクトンが多い?
そうなんです。日本沿岸はプランクトンが豊富なんです。
なぜでしょう?
それは日本の地形に関係があります。
・日本沿岸にプランクトンが豊富な理由は二つ
①山の恵
日本の川は短く急流なのもが多いですよねぇ。
世界の大陸を流れているような川は、広く大きくゆったりしているものが多いです。
川の流れが早いと、山の恵とも言われる植物性のプランクトンが大量に海へと注がれますよね。
そしてその植物性プランクトンをエサにして、動物性のプランクトンが増え、豊富になると考えられます。
日本沿岸が南国の海のように、透き通って綺麗に見えないのは、プランクトンが豊富な証拠なんです。
②寒流と暖流
それともうひとつ、プランクトンが繁殖するうえで水中の栄養塩が必要となります。
栄養塩が豊富な寒流と、温度の高い暖流がぶつかるところに、プランクトンは大量に発生するんです。
日本では,東北地方の三陸沖に寒流の親潮(千島海流)と暖流の黒潮(日本海流)がぶつかる潮目があり,魚が多く集まる好漁場となっています。
南国の海では、あまりニオイがありません。
それは、水温が高いと魚介類が豊富で魚の死骸などは魚が食べるため、プランクトンが少ないんです。
日本の近海は水温が低く、南国に比べて魚が少なく死骸などは浜辺にあげられます。
これがあのニオイのメカニズムですね!
プランクトンの死骸のニオイはわかりましたが、この原因は何なのでしょうか?
✅ニオイの原因はジメチルスルフィド
ジメチルスルフィド(dimethyl sulfide,DMS)
スルフィドの一種で常温の液体。
水に溶けにくい有機硫黄化合物なんです。
✅ジメチルスルフィドとは
ジメチルスルフィドは悪臭成分で、キャベツが腐ったニオイとも表現されることがあります。
海へ行ったときなどに感じる「潮のニオイ」は海洋プランクトンが作るジメチルスルフィドによるもの。
海苔の香りの成分としても重要な役割があります。
また人間の口臭の一因でもあります。
この悪臭成分の特長を利用して都市ガスなどに着臭しているんです。
・悪臭成分
・プランクトンによって作られる
✅ジメチルスルフィドの危険性
ジメチルスルフィドは濃度が高いと危険性の高い物質。
そのため条例で使用禁止を定めている都道府県もあるんです。
・有毒性
濃度の高い気体はヒトの目・皮フを刺激します。
また特に濃度が高いと酸欠を起こし、最悪の場合死亡に至るケースもあるようです。
・引火性
酸化剤と反応し、火炎爆発の恐れがあります。
また空気との混合気体は爆発しやすく、205℃で発火するんです。
消防法に定める第4類危険物 特殊引火物に該当します。
✅ガスのニオイ
「ジメチルスルフィドとは」でも少し触れましたが、都市ガスにも着臭しているってご存知でしたか?
案外、知らない方も多いのでは?
もともとガスは無臭なんです!
ガスにニオイはありません!
ただそれでは、漏洩(ろうえい)した場合に発見するのがむずかしいため「ガス事業法」という法律で、ニオイをつけることが定められているんです。
このニオイは「人体に影響のないもので、ガスだ!とすぐに分かるニオイ」という基準でつけられています。
ただ技術基準のなかに、「ニオイをつけること」は定められていますが、成分までは決まっていないんです。
実際には事業者ごとにちがいがあり、ニオイを発生する化学物質を混合して、悪臭物質として使用しています。
なかでも多いのが「ターシャリーブチルメルカプタン」と「ジメチルスルフィド」なんですね。
ガスのニオイは、あとから付けられたものだったんです。
✅まとめ
海のニオイはプランクトンが作るジメチルスルフィドによるもの。
日本沿岸は、そのプランクトンが豊富。
いかがでしょうか?
海のニオイのメカニズムが理解できましたでしょうか?
山、川、海はすべてつながっていて、わたし達はその恩恵を受けていますよね。
この恵みがいつまでも受けられるように、大切にしたいものです。
全国で非常事態宣言が解除されましたね。
夏はもう目の前です!
アウトドア派なのに自宅でムズムズしていた方も、そうでない方も、気分良く外出できるじゃありませんか。
森林浴や海水浴を思う存分、満喫できますよ!
なぞかけの答え
プランクトンとかけまして、外車に乗っている人、とときます。
その心は・・
どちらも「ふゆう(浮遊・富裕)」でしょう。
ちょっと苦しいかなぁ・・