最近、「グルテンフリー」なる言葉を
いろんな所でよく見たり聞いたりするのですが
あなたはどうですか?
「小麦粉を使わないグルテンフリーの◯◯」とか
「グルテンフリーダイエットを始める・・・」など。
いろいろと検索して
うちのブログにたどり着いたあなたも例外ではなく
「グルテンフリー」とはなんぞや?
って感じではありませんか?
この記事では「グルテンフリー」とは何のことなのか?
「グルテンフリーダイエット」ってどうよ?
「グルテン」とは何か悪いもの?
このような疑問にお答えしています。
この記事を読むと「グルテン」の正体がわかり、
「グルテンフリー」をした方がいいのか?
それともしなくていいのか?が論理的に理解できると思います。
目次
グルテンフリーってなんですか?
まずは「グルテンフリー」の「グルテン」の部分ですが
「グルテン」とは小麦粉に含まれている
「グルテニン」と「グリアジン」というタンパク質の名前です。
小麦粉に水を加えて練ると
”モチモチッ”とした粘り気が出てきますよね。
この粘り気がうどんのコシになったり
パンを焼いたときの”ふんわり”している食感になります。
この正体が「グルテン」なんです。
それならば「グルテンフリー」とは
この「グルテン」を含む食品を食べないということか?
そうです。その通りなんです。
でも、やっぱりうどんはコシがあった方がいいし
パンも”ふっくらモチモチ”のほうが美味しいじゃないか!
どうして食べないの?
なぜ「グルテンフリー」をするんだ?
って考えちゃいますよね。
グルテンって悪者ですか?
一般的にはパンやパスタ、
麺類、菓子類などに小麦や大麦が使用されています。
ただ、その小麦に含まれている「グルテン」というタンパク質が
腸の壁を傷つけてしまい
さまざまな不調を引き起こすことが
数々の論文によって明らかになってきているのです。
まずグルテンは腸内に吸収されることで
「グリアジン」と「グルテニン」という
二種類のタンパク質に分解され
そのうちの「グリアジン」が腸の壁に張り付くことで
「ゾヌリン」というタンパク質が過剰に分泌されます。
グルテンが腸を破壊する
そしてこのゾヌリンが腸の上皮細胞に結合し
細胞同士のつながりが緩くなり腸の壁に穴が開いてしまいます。
これが原因となって腸内の老廃物や有害物質が漏れ出し
肌荒れや炎症など様々な不調を引き起こしてしまうのです。
この腸から老廃物が漏れ出す現象を
「リーキーガット症候群」と言うのですが
さらに詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください 。
グルテンを体内に摂取することによって起こる
リーキーガットは肌荒れや便秘だけではなく
うつ病やアレルギー、
心疾患やがんなどにも影響を及ぼします。
とっても怖いんですよ。
\(>o<)/
もしそれが事実だったらパンやうどんは食べないほうがいいのでしょうか?
小麦粉ってどっから来るの?
ここでちょっと視点を変えてみます。
日本の食料自給率は40%を下回っていて
私たちの食生活は海外からの輸入品で賄われているのが現状です。
平成25年度から令和元年度までの
小麦の年間平均需要量は平均で580万トンにおよびます。
(表1参照)
国民一人あたりの年間消費量では30kg以上となります。
(図1参照)
そして小麦はパン、麺、うどん、パスタ、
ピザ、天ぷら粉、ケーキ、スナック菓子類の材料なんです。
その他ビールや焼酎、味噌やお茶にも含まれます。
資料:麦の需要に関する見通し
(農林水産省令和2年3月)
小麦粉はアメリカからやって来た
海外からやって来る小麦の歴史は戦後までさかのぼります。
「えー!そんな話、聞いてられないよぉー!」
まあまあ、そう言わずに・・
(^_^;)
敗戦国となった日本は戦後まもなく新しい学校給食をスタートさせます。
当時は穀類と芋類ばかりで
動物性の食料は極端に少なく栄養価も乏しいものでした。
しかしアメリカには小麦、大豆、
コーン、牛乳、肉などが大量にストックしてあり
この余った農作物を余剰農作物処理法調印によって
日本が一番高い金額で買い付けました。
このようにしてアメリカから寄贈された小麦粉によって
パンとミルクの完全給食が拡大されたのです。
話はまだまだ長くなるので簡単に言うと
これを一般的に『アメリカの小麦戦略』といいます。
日本人の主食をお米から小麦へと
方向転換させる大事業が完遂されたということです。
そして大型船で大量に運ばれてくる小麦は
輸送中に虫がわいてしまわないように
収穫後に農薬をかけられています。
あなたもスーパーなどでフルーツに
『防腐剤を使用しています』と書かれているのを見たことがあるかもしれませんね。
これを『ポストハーベスト』っていいます。
下の写真は私が購入したインスタントコーヒーです。
【ポストハーベストを行っておりません】と記載されているのがわかると思います。
日本から海外へやって行く農産物は全面的に禁止ですが
海外から日本へやって来る農産物には禁止されていません。
ちょっと怖くないですか?
ここはホンマに驚くところです。
日本の食料は海外からの輸入だといいましたけど
小麦だけでなくその他の農産物も農薬がかけられ日本にやってきています。
日本はそれだけ諸外国に比べると規制がユルユルなので
日本は世界の農薬まみれの農産物受け入れ所になっているようです。
グルテンフリーはしたほうがいいの?
実はグルテンフリーで健康になれるという科学的根拠は
いまのところありませんし
グルテンフリーダイエットの効果も科学的根拠はありません。
セリアック病という珍しい病気を持っていないのなら
グルテンフリーにする健康上のメリットはないと考えられています。
セリアック病とは小麦に含まれる「グルテン」に対して
免疫反応を起こしてしまうことから引き起こされる病気です 。
セリアック病は欧米では人口の0.5~1.0%の人が罹患しています。
決して珍しい病気ではありません。
しかし日本では罹患率0.05%と
かなり稀な病気であると考えられています。
一般人はする必要なし
どうして自己免疫反応を起こしてしまうのでしょうか?
それは人間の臓器には
小麦のタンパク質とアミノ酸配列が似ているものがあるからです 。
そして脳、神経細胞、肝臓、甲状腺、膵臓、
心臓などがグルテンと間違われて攻撃されてしまうのです 。
でも健康になれる科学的根拠はないものの
腸内バランスが崩れてリーキーガットになるんでしょ?
だったらやっぱりグルテンフリーにしたほうがいいんじゃないの ?
腸内環境を整えるのが目的なら
食物繊維を多く摂取するとか
睡眠時間をしっかりとるだとか
ストレスを溜めないように
趣味や運動に励むといったことでも改善できます。
グルテンフリーもそのうちの一つということです。
あわせて読みたい
グルテンフリーをするのはどんな人?
「グルテンを含まない食品」や
「グルテンを取らない食生活」をブームにしたのは
世界的テニスプレイヤーである
ノバク・ジョコビッチ選手だと言われています。
彼は幼い頃からアレルギーで悩んでいました。
実家はピザ屋さんを営んでいるそうです。
そのため彼の体内にはグルテンの抗体ができていました。
検査をしたところ彼は小麦に対する
「遅延型アレルギー」と診断されました。
食後スグに症状が出るアレルギーではなく、
数時間~数日後に症状が出るタイプなんだそうです。
そして小麦を排除した食生活に切り替えたところ
アレルギー症状から開放されて
「そこそこいい選手から、世界最高の選手に」生まれ変わりました。
ノバクジョコビッチ選手にはグルテンフリーが必要だったのです。
彼と同じようにアレルギーなどで苦しんでいる人には
グルテンフリーは効果的かもしれません 。
改善された症例も多い
実際に
「グルテンフリー生活にしたところ潰瘍性大腸炎が治った」
「便秘が改善されて便通が良くなった」
「 うつ病がパンをやめて半年で治癒した」
「小麦製品をやめたら慢性関節リウマチによる痛みが解消された」
などの症例が多数あります。
もちろん個人差はあるでしょうが、
苦しんでいる人からすればワラにもすがりたい思いでしょう。
ブロガーのこちょこちょキョウコさんは 、
様々なカラダの異変に悩み苦しんでいたところ、
グルテンフリーと出会い、
いまではめっちゃ元気なお母さんをされているそうです。
グルテンフリーの料理などもたくさん紹介されています。
ご興味のある方はどうぞ!
グルテンフリーのやり方は?
はっきり言って現在のあなたの食生活から
「小麦製品を全廃」なんてできないでしょ?
パン、パスタ、うどん、ピザ、天ぷら、ケーキ、スナック菓子、
その他にもビールや調味料なども含まれます。
ただ嬉しいことにご飯は食べられます。
これはありがたいですよね。
上記に挙げたものの中では、
とりあえず「パン」をあなたの食生活から排除しましょう。
なぜパンなのかというとカラダへのダメージを大幅に減らせるからです。
パンは多くの添加物を含んでいて小麦の害を助長しています。
菓子パンはもちろんのこと、
食パンもダメ、全粒粉の食パンもアウト!です。
まとめ
✅「グルテンフリー」とは「グルテン」を含む食品を食べないということ!
✅「グルテン」はリーキーガットを引き起こす!
✅小麦の年間平均需要量は580万トン!
✅お米食から小麦食へと変換したのはアメリカの画策!
✅グルテンフリーで健康になるエビデンスは無し!ただし改善された症例は多数有り!
✅アレルギーなどで悩んでいる方は「グルテンフリー」を試してみる価値あり!
✅とりあえずあなたの食生活から「パンを全廃」!
今回、参考にした書籍はこちらです!
おやつでもいかがですか?